一自閉性障害児の表情理解学習に関する事例研究 <原著論文>
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概要
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CA7歳10カ月の高機能自閉症児童を対象に、表情理解学習プログラム(若松、投稿中)を用いた計14回の学習を行った。その結果、表情理解テストの正答数(MAX=36)は学習前の7から32に上昇した。また、若松(投稿中)の結果と一致して、学習の前半では動画の方が静止画よりも正答率が高くなっており、表情理解学習には、やはり動画の使用が望ましいのではないかと考えられた。母親と学級担任による日常場面の評定では、感情や表情の表現、理解の両側面でプラス方向の変化が比較的多く認められた。さらに、学習開始後の母親の記録からも、表情理解学習の日常場面への効果が示された。学習に時間を要した本事例では、表情写真による家庭等での補充学習や、注目する部位を教示したりする母親の言葉かけも理解成績の向上に影響を与えたことが推測され、家庭と連携した指導の重要性が示唆された。
著者
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