回復期脊髄損傷における膀胱結石の臨床検討
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概要
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過去2年間の回復期脊髄損傷症例190例(平均年齢54.7歳)を対象に, 膀胱結石の発生率とその要因を検討した。その結果, 31名16.3%に膀胱結石を認め, 摘出術を要した。受傷から手術までの期間は79~276日, 中央値163日であった。結石のある群とない群とでは, 尿pH, 尿中から同定された菌種, 排尿方法に有意差を認めなかった。急性期の尿道カテーテル留置期間に統計学的有意差を認め, カテーテルを4週間以内で抜去できた症例では摘出が必要な結石を認めなかった。結石は多数で皿状の薄いものが多かった。結石成分の含有率は様々であったが, 結石症例の70%に燐酸マグネシウムアンモニウム(MAP)結石を含有していた。脊髄損傷受傷急性期には可能な限り早期のカテーテル抜去を心がけるべきであると考えた。
著者
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