尿閉を来たした真性包茎の1例
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概要
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67歳男。生来真性包茎であった。半年前より排尿困難となり, 排尿時に痛みを伴い頻尿が増悪し, 排尿不能となり受診した。下腹部は膨満し, 陰茎包皮は翻転不能であった。陰茎先端は鶏卵大に腫大し, 弾性硬で圧痛はなかった。陰茎を圧排すると包皮口から尿が滴下したが排尿不能で, 尿道は全長にわたり弾性硬に緊満していた。超音波で右水腎症と膀胱内に尿を多量に認め, 陰茎先端内に径4cmのhypoechoic massを認めた。真性包茎に伴う尿閉と診断し, 背面切開を施行したところ, 内に溜まった尿が勢いよく排出された。尿道カテーテルを留置して800ml導尿した。術後水腎症は速やかに軽快し, 亀頭部は肉眼的に正常で, 包皮内には結石や腫瘍は認めなかった。包皮内側は全面で肥厚していた。術後2日目に尿道カテーテルを抜去し, 1週間後の尿流量測定では低尿流量, 残尿を認めた。切開包皮の病理所見では繊維化と炎症を認めた。
著者
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