高校生不登校、中途退学の養護教諭による調査研究 -「ひきこもり」との関連において-
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概要
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高校不登校や退学の多くが引きこもりになることが予想される。高等学校における、不登校、中途退学生徒等の実態を把握することを試みた。2004年度在校の高校生徒17,211名について、養護教諭を通じて、長期欠席、不登校、保健室登校、退学生徒数等を調査した。その結果、長期欠席生徒は在校生の1.1%を占め、第1、2学年に多くみられた。不登校生徒は、在校生の1.2%を占め、第1学年に非常に多く、50.5%を占めた。保健室登校は在校生の0.2%を占め、各学年においてほぼ同数であった。中途退学生徒は在校生の1.2%を占め、第1、2学年の退学が多くみられた。 長期欠席、不登校、退学生徒の中に「ひきこもり」生徒がいると思われる。不登校を「ひきこもり」ととらえると、在校生の1.2%が「ひきこもり」といえる。第1、2学年に長期欠席、不登校や中途退学が多いことから、不登校が長期にわたったために中途退学した生徒が多いと思われ、退学生徒の中にも「ひきこもり」が多くいたと予想される。実際には、中学校から高等学校へ進学しなかった「ひきこもり」もいると思われ、この世代のひきこもり青年は、この数値を上回ると考えられる。
- 2007-03-31
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