後期高齢者と看護学生の味覚とテクスチャーに関する研究 : 水分補給製品「とろみスポリカ」を活用して
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
「とろみスポリカ」を試食した後期高齢者と学生の味覚とテクスチャーを比較し,老化によって食物の味覚,味わいがどのような状況であるかを明らかにした。また,この水分補助製品が後期高齢者の食感を満足させているかどうかについて検討した。後期高齢者144人(男性28人/女性116人),学生は168人(男性43人/女性125人)から回答を得た。4つの基本味覚を比較したところ,学生は後期高齢者より製品の味覚に反応しており,特に塩味をより強く感じていた(p<0.05)。高齢者は酸味について,学生より反応が強かったが有意な差ではなかった。義歯を利用している高齢者の味覚は,酸味について強く感じていた(p<0.01)。義歯をしている高齢者は,「とろみスポリカ」を含みやすいと回答していた(p<0.05)。また,「溶けやすさ」は,後期高齢者の方が学生より満足度が高かった(p<0.05)。咳き込む体験のある高齢者は,「残り具合」に不満足であった(p<0.01)。果物の嗜好状況は,高齢者と学生には有意な差はなかったが,高齢者はミカンが第1位,学生はモモが第1位と両者とも甘い果物が上位を占めた。
- 呉大学看護学部の論文
- 2008-03-20
著者
関連論文
- 大学生の生活習慣と血液検査に関する研究
- 地域住民へのソフト食紹介の検討
- 基礎看護学実習IIにラベル技法を用いた学修支援 : ラベル新聞発行・ラベルワークを通して
- 後期高齢者と看護学生の味覚とテクスチャーに関する研究 : 水分補給製品「とろみスポリカ」を活用して
- 育児中の母親の家庭内及び職場内における役割機能の変化と対処行動
- 看護基礎教育における実践能力育成の課題 : コミットメント能力と自己評価能力
- 学習者参画型の授業方法(その3) : 継続教育における'参画の場づくり'を目指して