大学生におけるソーシャルサポートの互恵性変化と抑うつとの関連 : 性別およびサポート機能別の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究では、大学生を対象に、サポート機能別にソーシャルサポートの互恵性の変化と抑うつとの関連を検討した。予備調査ではサポート機能を分類できるような項目を作成するため、大学生62名(男性26名、女性36名)を対象に質問紙調査を実施し、サポート項目の因子分析を行った。その結果、サポート機能は助言サポート、贈与サポート、協同サポートの3因子に分類された。本調査では予備調査で選定された項目を用いて、大学生67名(男性21名、女性46名)を対象に縦断的に2回(T1、T2)の調査を実施した。共分散分析の結果、男性では互恵性の変化と抑うつとの関連が示されなかった。しかし、女性ではT1からT2にかけて贈与サポートの互恵性が減少した群は、互恵性が増加した群と比較して、T2における抑うつ尺度の主感情と心理的随伴症状が有意に高いことが示された。
- 広島大学大学院教育学研究科心理学講座の論文
- 2008-03-31
著者
関連論文
- 大学生の学習方略使用と達成動機, 自己効力感の関係
- ストレス脆弱性克服に挑む教育科学 : ストレス状況において大学生が求める大学教員からの支援
- 教育実習生のストレッサー, 自尊感情および抑うつの関連の検討
- 労働者の肯定的再解釈コーピングを促進する要因に関する縦断的検討
- 大学生における友人間ソーシャルサポートの互恵性、自己受容および不安の関係
- 被害妄想的観念の発生に関する素因ストレスモデルの検討
- 大学生の持つ抑うつ傾向と攻撃性との関連 : ──攻撃性の4つの下位尺度を踏まえて
- 大学生のソーシャルサポート提供に関連するソーシャルスキルの探索
- 大学新入生のソーシャルスキルが,入学後の友人サポート,抑うつ,孤独感に及ぼす影響
- 抑うつと顕在的/潜在的情報処理過程の関係
- 大学生における友人間ソーシャルサポートの互恵性、自己受容および不安の関係
- 経過の長い統合失調症に対する認知療法の多様性と適用条件
- 大学生におけるサポート提供者知覚が精神的健康に及ぼす影響 : エスティーム・エンハンスメント理論に基づく縦断的検討
- 大学生対象のストレスマネジメントプログラムの効果 : ソーシャルサポートへの介入
- 女子大学生の神経性食欲不振症傾向と社会的スキルおよびコーピングとの関連
- 大学生におけるソーシャルサポートの互恵性変化と抑うつとの関連 : 性別およびサポート機能別の検討
- 統合失調症の認知行動療法プロセス (特集 統合失調症の心理療法)
- レクチャー 認知心理学とリハビリテーション(5)認知心理学と精神医学
- 統合失調症 (特別企画 認知行動療法) -- (認知行動療法の実際)
- 境界性人格構造を有する中年女性の心理面接 : 自身の問題として向き合うまで
- 認知行動療法の理論的基礎 (特集 気分障害に対する認知行動療法・補助的薬物療法)
- 統合失調症のCBTにおける再発予防と支援のありかた (特集 再燃・再発の予防と支援--認知行動療法を中心に)
- 笑いと認知行動療法
- メタ認知トレーニング(Metacognitive Training ; MCT)日本語版の開発