わが国の電灯事業導入時の諸基盤について : アメリカの実用化過程との比較考察
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概要
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商学部創立50周年記念 = Commemorating the fiftieth anniversary of the faculty50周年記念論文江戸末期,アメリカやヨーロッパの社会を訪れた使節団員と留学生は,広範囲に機械と科学技術が利用されている現実を目にして,機械技術は国力を飛躍的に増大させ,強化させるために不可欠との認識を得たのである。しかし彼らの現実感覚は,やがて第二次産業革命の原動力となるが,当時はいまだ開発途上にあった電気技術から,関心をそらせてしまった。後になり,この欧米の最新技術は雇用外国人の個人的努力によって日本に紹介され,電灯導入につながる歴史をたどることになった。またアメリカの電灯産業形成の歴史によって明らかになるのは,日本の電灯産業の特殊な成長過程と,両国間の社会経済的基盤の相違であった。
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