自閉症スペクトラム障害児における3語文での報告指導と伝達機能の評価

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概要

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本研究では、自閉症スペクトラム障害の男児1名を対象に、3語文による機能的な報告言語行動の指導手続きに関する検討を行った。対象児は聞き手から「見てきて教えて」という指示を受け、動画視聴場面まで移動し聞き手のもとで動画の内容を報告する行動が指導された。報告言語行動の指導後に、新規な聞き手・刺激内容ならびに延長された報告距離での般化が測定された。また報告言語行動の伝達機能を評価するために、聞き手がフィードバックを返さない条件が導入された。さらに指導終了5ヶ月後に指導効果の維持が測定された。本研究の指導の結果、3語文による報告言語行動の指導効果が般化とともに維持においても示された。また、聞き手に対する注意喚起行動(リペア)が自発的に生起した。さらに直接指導をしていない他者への注意共有行動も示された。本研究の結果は、伝達機能を伴った報告言語行動の促進に対する指導手続きの有効性という観点から考察がなされた。
2014-03-31

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