高齢者施設におけるおむつ交換時に補助者の手袋に付着した細菌の動向
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概要
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看護補助者が院内感や排泄援助の知識と技術を高める資料を得るために排泄介助時(おむつ交換)にディスポーザブル手袋やエプロンに付着した細菌の実態を検討した。看護補助者(以下補助者と略す)5名に各2人の便のある患者のおむつ交換を依頼し,手袋とエプロンおよび手の細菌分布と細菌数を調べた。その結果,1人の患者のおむつ交換をすると補助者の手袋の手掌側に多数の細菌が付着していた。グローブジュース法で手当りの細菌数を測定すると10^4〜10^6cfu/片手袋の細菌が検出され,手当りの細菌数に匹敵していた。選択培地を用いて菌種を調べるとブドウ球菌とMRSAはほとんどの補助者と患者の組み合わせで認められたが,大腸菌の頻度は低かった。エプロンからもほとんどの補助者と患者の組み合わせで細菌とブドウ球菌を分離した。以上の結果は,おむつ交換時には高齢者から補助者にたくさんの生きた細菌が移動することを示している。
著者
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尾上 孝利
太成学院大学看護学部
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足立 裕亮
太成学院大学人間学部
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中島 江梨
地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター 看護部
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花木 美穂
大阪医科大学附属病院 看護部
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豊留 静香
公益財団法人田附興風会 医学研究所 北野病院 看護部
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徳野 朱保
若草第一病院 看護部
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今宮 弘子
太成学院大看護学部
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末吉 弘子
医療法人清恵会 清恵会三宝病院
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丸尾 進
医療法人清恵会 清恵会三宝病院
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今宮 弘子
太成学院大学看護学部
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