類似領域情報の埋め込みを利用した画像修復(セキュリティ,一般)

概要

論文の詳細を見る
ディジタル画像の伝送において伝送誤りが発生した場合,一般に誤り検出符号などを利用した誤り検出とデータの再送が行われる.しかし,複数の受信端末を対象とするマルチキャストにおいて,データの再送を行うことは,ネットワークや送信側の負担になり効率的ではない.また,圧縮符号化された画像の場合,誤り訂正符号を用いることで符号量が増大する.これらの問題に対してBaroumandらは,自然画像内の画素間の相関関係を利用した画像修復方式であるWDBMを提案した.WDBMは,重複しないブロックごとに類似領域を探索し,類似領域の位置情報をそのブロックに埋め込む.しかしながら,WDBMは,伝送誤りによる破損ブロックに類似領域の位置情報が埋め込まれているため,破損ブロック全体を修復することは困難である.そこで,破損ブロック全体を修復できる可能性を向上させるため,WDBMを改良した手法を提案する.本稿では,WDBMおよび提案方式についてシミュレーションを行った.また,類似領域の探索範囲を変えた場合の修復効率についても検討を行ったので報告する.
一般社団法人電子情報通信学会の論文
2013-07-11