身体的視点からみた最近の動向(<特集>摂食障害の最近の動向)
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概要
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神経性食欲不振症(anorexia nervosa : AN)の死亡率は7%で,精神科的併存症があるとさらに高い.本邦女子高校生の有病率は米国の若年女性とほぼ同等であるが,専門医療機関は不足し,プライマリ・ケア医が診療せざるを得ないので,プライマリ・ケアの現場での指針が出されている.いまだに再栄養症候群の周知も不十分である.後遺症である低身長や骨粗鬆症はQOLを低下させ,社会福祉や医療費の高騰に影響する.日本の医療行政は地域での医療・介護システムと在宅医療の充実を強化する方針を打ち出している.入院を繰り返さざるを得ないAN患者へ在宅栄養療法を導入し,低体重や腎不全などによる再入院の阻止が可能になった.
- 2014-02-01
著者
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鈴木(堀田) 眞理
政策研究大学院大学保健管理センター
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鈴木(堀田) 眞理
政策研究大学院大学保健管理センター:東京女子医科大学女性生涯健康センター内科
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大和田 里奈
さいたま石心会病院内科
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浦野 綾子
さいたま石心会病院内科
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荒木 まり子
永井ひたちの森病院内科
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