管理図を用いた欠陥管理システムによる品質改善とその効果(ソフトウェア工学,<特集>システム開発論文)
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概要
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ソフトウェア開発現場において,ソフトウェア品質改善の要求は高まっているものの改善に伴うコスト増加は容易に受け入れてもらえない状況にある.住友電気工業のシステム開発部門では,2006年から開発コストの増加を抑制しながら品質を向上させる取り組みを進めてきている.具体的には,欠陥管理システムを構築し,管理図等のグラフを自動出力することでプログラム単位の欠陥作込と検出の状況を常時把握できるようにした.本システムを用いることで,再レビュー,再テスト必要なプログラムを特定することで効率的に欠陥検出可能となった.また,発生した欠陥の再発防止策が開発進行中に実施できるようになり,作込欠陥数の削減も実現できた.結果として,本番稼働後3ヶ月間に発見される不具合は従来の1/2以下となった.一方,工数面では品質管理工数は増加したものの欠陥検出の効率化と欠陥の再発防止による修正コスト削減で相殺することができ,従来と同じ工数で高品質なソフトウェア開発が実現できた.
- 2013-10-01
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