ハビット・リバーサル法が著効を示した2症例 : 多発性チックと肩甲骨轢音症について
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概要
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神経症性習癖患者-多発性チック患者及び左肩甲骨轢音症患者-の2例に,Azrinら(1973)が提唱したハビット・リバーサル法を適用した。いずれも著効が得られたが,チックの例では,セルフ・モニタリング法を追加して,効果がより確実なものとなり,轢音症の例では,拮抗動作を充分に行なうことによってのみ治療の導入ができ,その結果効果が得られた。ハビット・リバーサル法による治癒機序としては,習癖動作に対する注意度を高めることに重点があり,拮抗動作を行なうことにはあまり意味がないという意見もあるが,著者らは注意度の問題だけでなく,Azrinらの主張するように,拮抗動作自体がこの技法の特徴であり,重要な意味を持つものと考えた。
- 一般社団法人日本認知・行動療法学会の論文
- 1985-09-30
著者
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- 目でみる障害児医学, 高木俊一郎, 高橋純, 佐藤愛, 長畑正道, 谷俊治共編, 学苑社, 1985年, 定価4,800円