「我が家」の意味 : 主に首都圏居住者を用いた調査

概要

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1970年代後半から欧米の環境心理学や人文地理学では、設計・建築の対象である「house」と、物理的な場所であると同時に認知的な概念でもある「home」の違いについての検討がなされている。また、houseがhomeであるために必要な意味の条件についての研究も行われている。しかし日本では、住まいがhomeとなることの重要性は認められているものの、欧米の文献にある概念をそのまま引用することが多く、欧米の概念が日本に適用できるかどうかの妥当性の検討や欧米の先行研究で触れられていないhomeのもつ意味についての研究はほとんど行われてこなかった。そこで本研究では、「我が家」という訳語を用い、homeの意味を自由記述形式で調査し、日本人協力者を用いてhome概念の再検討を試み、家族形態による分析を行った。その結果、1)欧米の先行研究で挙げられていた意味のうち、本調査の自由記述ではほとんど触れられなかったカテゴリーがあった、2)「我が家」としてネガティブなイメージを挙げる協力者がいた、3)先行研究で触れられていなかった「我が家」の意味の多くは、環境が「restoration(ストレスからの回復)」に果たす役割に関する研究で挙げられることの多い環境の要素であった、そして4)家族形態に応じて、住人の考える「我が家」の意味が異なることが確認された。
人間・環境学会の論文
2007-01-15

「我が家」の意味 : 主に首都圏居住者を用いた調査

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