余剰時間画像を利用した冠動脈CT画像のノイズ低減手法(医用画像一般,生体医工学と医用画像処理,医用画像一般)
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概要
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心臓は絶えず拍動を続ける臓器であり,冠動脈CT撮影する際にはぶれへの対策が必要となる.一般的には心電図を参照しながら拍動が最も緩慢となる拡張中期に合わせて撮影するが,個人により若干のばらつきがあるため臨床では時間的な幅を持ったデータ(余剰時間データ)を収集しておき,最もぶれの少ないタイミングの画像を再構成して診断に用いる.本研究では,臨床に用いられることのない余剰時間データから再構成した画像を利用して,冠動脈CTの画像ノイズを低減させる手法を提案する.提案手法では,余剰時間データから再構成した画像を位置あわせし加重平均することで,空間的なぼけを生じることなくノイズを低減させる.心臓動態ファントムを利用した実験により,心拍数40bpmにおいては約18%のノイズ低減効果がみられ,このことから撮影時の管球電流を27%低減できる可能性が示唆された.実臨床画像に対して提案手法を適用した結果,細かな構造情報を損なうこと無くノイズを低減できていることが確認できた.
- 2012-10-22
著者
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