CaCCO法を用いた草本系原料からのバイオエタノール製造技術の開発 : CaCCOプロセスの改良,酵素糖化工程および酵素生産工程の最適化(応用糖質科学シンポジウム)
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概要
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稲わらなどの草本系バイオマス原料には,セルロースやキシランなどの細胞壁成分以外にも,澱粉やショ糖などの易分解性糖質が存在し,その種類・含有量は,原料品種,生育過程,貯蔵方法などにより異なることが明らかとなっている。我々は,易分解性糖質を含む原料中の糖質成分を効果的にエタノールに変換できるCaCCO(Calcium Capturing by Carbonation)プロセスを開発した。本法は水酸化カルシウム前処理物の中和に二酸化炭素を用いることを特徴としており,固液分離工程を含まないシンプルなプロセスであるため,易分解性糖質や前処理により可溶化した糖質を効果的に利用できる等のメリットがある。前処理条件の検討により,湿潤原料の安定的貯蔵や前処理コスト低減などに有効な改良型CaCCO(RT-CaCCO)プロセスを構築した。CaCCOプロセスにおける酵素糖化工程について検討を行い,二酸化炭素加圧条件下で糖化反応を行うことが有効であることを見出した。また,糖化酵素の効率的生産技術として,Trichoderma reeseiを用いた可溶性糖質連続フィード培養基盤技術を構築した。
- 2013-05-20
著者
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池 正和
食総研
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徳安 健
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所
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池 正和
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所
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城間 力
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所
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朴 正一
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所
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