複合的なリスクの適切な評価方法の検討 : 死亡指数と多変量生存分析の比較
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概要
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【背景】生命保険を取り巻く環境の変化により,複合的なリスクの評価が重要になりつつある。このようなリスクの分析に適した手法を検討し,引受査定に資することが本稿の目的である。【方法】当社死亡保障契約のデータを使い,粗の死亡指数・経験ベイズ法で補正した死亡指数・Cox比例ハザードモデル・一般化加法比例ハザードモデルの各方法により血圧と体格の複合死亡リスクを推定し,結果を検討した。【結論】粗の死亡指数とCox比例ハザードモデルでは標準誤差増大により,複合リスクの評価は困難であった。経験ベイズ法で補正した死亡指数では標準誤差は抑えられたが,超ハイリスク区分の推定結果にはバイアスが認められた。推定結果が滑らかな曲線として得られる一般化加法比例ハザードモデルでは結果の解釈は容易であり,保険医学的妥当性も高かった。死亡指数では複合リスクの適切な評価は困難であり,多変量生存分析等の導入が必須と考えられた。
- 2013-06-28
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