多重リスク評価における数字査定法の限界 : 健診結果の適切な査定を目指して
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概要
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【背景】危険選択の目的は,被査定者集団の適切なリスク層別化にある。そのためには新契約査定の水準は一定に保たれているべきであるが,実際に実現できているかどうかは疑わしい。本検討の目的は査定水準格差の存在や発生機序を明らかにすることを通じて,適切な危険選択の実現に寄与することにある。【方法】査定水準の客観的評価のための指標を考案し,選択方法間の査定格差を検証する。査定対象項目間の相関係数や,査定項目数と査定バイアス量の関係を検討することにより,多重リスク評価における数字査定法の妥当性を評価する。【結論】査定水準は選択方法間で格差が認められた。多くの査定項目間で相関係数は無視できない程度に大きく,数字査定法の適用によりリスクが過大評価されている。健診結果を利用した選択方法では検査項目数が多いために特に影響が大きく,このような選択方法も含めて適切な危険選択をおこなうためには,数字査定法に代わるより妥当なリスク評価法の開発・導入が必要である。
- 2011-03-17
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