第二言語語彙想起効率に関連する前頭葉脳血流変化
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概要
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バイリンガル者における母語と第二言語の語彙の意味処理は共通の脳内ネットワークで行われており、左側頭葉の各部位は単語の意味表象に関与すると考えられている。このため、第二言語に習熟した者ほど異言語を交互に使用する際の脳の賦活部位が接近している。今回、日本語と英語での言語流暢性課題を交互に行う際の前頭葉血流内酸素化ヘモグロビン濃度を測定し、語彙想起効率との連関を検証した。その結果、健常被験者においては、英語の想起効率の高い被験者ほど前頭葉各部の左右差が言語間で認められなかった。さらに、幼少期から海外居住により第二言語に暴露されたバイリンガル自閉症スペクトラム者においては、健常者、モノリンガル自閉症スペクトラム者いずれにも類型化されない前頭前野の活性化パターンが観察された。第二言語の想起効率に伴う前頭葉血流変化は、言語習得度以外にも、先天的な脳機能によっても影響される可能性が示唆された。
- 2013-03-01
著者
-
田副 真美
ルーテル学院大学
-
成田 正明
三重大学大学院医学研究科
-
成田 奈緒子
文教大学教育学部
-
齋木 雅人
上越教育大学大学院学校教育研究科
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保坂 良輔
埼玉県ときがわ町役場
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樋口 大樹
筑波大学大学院人間総合科学研究科感性認知脳科学専攻
-
平川 眞規子
文教大学文学部
-
樋口 大樹
筑波大学大学院人間総合科学研究科
-
成田 正明
三重大学大学院医学系研究科発生再生医学講座
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