林産物貿易における貿易政策と森林の持続可能性 : 一般均衡モデルでのピグー税とボーモル=オーツ税的関税政策
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概要
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1990年代以降の「環境と貿易」の関係についての経済理論は、ピグー税を完備していれば、自由貿易と環境は調和的、というものであった。森林の持続可能性という物量的な概念に照らし合わせた時、この理論はどう評価できるだろうか。部分均衡分析と2財2要素の一般均衡分析を行った。その結果上記の理論は、貿易自由化が行われれば、林産物輸入国において森林資源量は減少し、それによる森林の公益的機能の減少分を貿易利益から補償する事が前提となっていることがわかった。従って森林原則声明にあるような森林の持続可能性の確保のためには、ある森林量を目標として、その目標レベルに森林量を誘導するような関税、いわばボーモル=オーツ税的関税制度が必要である。これは環境税において社会的最適を目指すピグー税に対して、資源配分の効率性を目指すボーモル=オーツ税に相当するものである。
- 2007-11-20
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