ブラジル・サンパウロ州における造林事業 : 木材消費業者と農家をむすぶ造林協会の役割について
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概要
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本研究は、ブラジル・サンパウロ州で展開されている造林協会による農家への造林事業の現状と課題を明らかにすることを目的としている。ブラジルではこれまで、政府などの公的部門が財政的な支援を通じて農家造林を促進することは少なかった。一方で、1986年にはじまる造林協会の活動は、農家造林を促進させることに成功している。この造林事業の特徴は、造林協会という民間の非営利組織(NPO)が木材消費業者と農家を結びつけることで、森林の利用から再生に至る一連のプロセスを循環的に構築していることである。このような協会の活動は現在、州政府の造林政策の一翼を担うほどになっており、途上国における持続可能な森林資源管理に向けた一つのモデルであるといえよう。
- 財団法人林業経済研究所の論文
- 2003-06-20
著者
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