わが国の病院内小児がん親の会の場の特性 : 構造特性と参加特性からみた統合の分析
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概要
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本研究の目的は、わが国の病院内小児がん親の会の場の特性を明らかにすることである。全国に存在する病院内小児がん親の会のうち15団体の代表者と会に参加する会員224名に、レヴィンの場の理論を概念枠組みに基づき質問紙調査を実施。分析は統計的解析と内容分析を用い、構造特性と参加特性の両者を統合して会の場の特性を抽出した。結果、会は病院内で活動することに意味を持ち、専門職との関係を維持しつつ<親同士の絆・癒し・共有>を中核に、会員が求める<情報獲得><仲間と心の安定><活動への志望><病院との関係>を基盤に活動する当事者団体であることが明らかにされた。さらに会は<精神的支援><多角的な情報獲得の場><子どもたちの療養環境を創造する場>としての志向性をもち、今後小児がん医療の場に資する存在になることが期待された。医療専門職は会の特性を理解し、協働体制の確立を検討することの必要性が示唆された。
- 2013-03-20
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