トリクロロアセトイミデート法による糖鎖 : レクチン相互作用解明のための光反応基と糖鎖リガンドを有する分子プローブの合成法の確立
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概要
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光アフィニティーラベル法は、糖鎖- レクチンの相互関係を明らかにする最も効果的な手法である。従来法では、プローブ合成時に還元末端糖が開環してしまっていたが、我々は、完全な糖鎖構造 (D- ラクトース) からなるリガンドとフェニルジアジリン基を有する分子プローブを開発した。次の問題点として、糖鎖は複雑な構造を有していることから、本分子プローブの合成法の確立が重要であると考えた。我々は、オルソゴナルグリコシル化法により糖鎖部分の合成を目指したが、反応時に糖受容体と糖供与体の脱離基が置換されてしまい、目的化合物が得られなかった。そこでトリクロロアセトイミデート法を用い、糖鎖合成に着手したところ、D- ガラクトース-D- グルコサミンから成る二糖誘導体が得られ分子プローブ(1、2、3) へと導かれた。
- 九州保健福祉大学の論文
- 2013-03-00
著者
-
大塚 功
九州保健福祉大学薬学部
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垣内 信子
九州保健福祉大学薬学部生薬学講座
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大塚 功
九州保健福祉大学薬学部薬学科
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定金 豊
鈴鹿医療科学大学薬学部
-
羽田 紀康
慶応義塾大学薬学部
-
羽田 純子
慶応義塾大学薬学部
-
渥美 聡孝
九州保健福祉大学薬学部薬学科
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