輝度成分と彩度成分を用いた適応的カラー画像強調法(スマートパーソナルシステム,一般)

概要

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濃淡画像に対する代表的な強調手法としてアンシャープマスキング(UM)処理がある。この処理は原画像に原画像の高周波数成分画像を加えることで強調を成し遂げている。カラー画像においては、輝度の他に、色相と彩度が属性に加わる。彩度成分画像は輝度成分画像と相関性が高く、かつ、輝度成分画像とは異なった高周波数成分を持つ。そこで、カラー画像における輝度成分に対して、輝度の高周波数成分のみならず、彩度の高周波数成分も加えるカラー画像のためのUM手法が提案されている。しかしながら、カラー画像UM手法において、輝度の高周波数成分と彩度の高周波数成分それぞれがカラー画像強調にどのような効果をもたらすかについて十分に明らかにされていない。輝度の高周波数成分と彩度の高周波数成分をどのようなバランスで用いるかについても不明である。そこで、本稿では、輝度と彩度の高周波数成分のカラー画像のためのUM手法に果たす視覚的な役割を処理例を通じて明らかする。さらに、カラー画像の強調度を図る評価値を導入し、その評価値に基づき、強調に用いる輝度成分と彩度成分の重みパラメータの決定法を与える。
2012-06-07