肺癌に対する化学療法施行中に発症した腸結核穿孔性腹膜炎の1例
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概要
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症例は75歳、男性。主訴は腹痛。既往歴は胃癌(胃全摘)と上行結腸癌(右半結腸切除)に対して各々根治術を施行されていた。肺癌stageIVに対する化学療法のため外来通院中に突然の腹痛にて発症した。受診時の身体所見は高度るいそう(BMI14.5)で、腹部は板状硬で下腹部中心に圧痛を認め、画像検査にて多量のfree airと腹水とイレウス所見を認め、小腸の消化管穿孔性腹膜炎の診断にて緊急手術を施行した。開腹所見では腹腔内に多量の腸液を認め、バウヒン弁から約150cm口側の小腸に腫瘤と約5mm大の穿孔部を認めた。さらにその約10cm肛門側の小腸にも結節を触知し、肺癌小腸転移・小腸穿孔と診断し小腸切除術を行った。病理組織検査で乾酪壊死を伴う巨細胞肉芽腫を認め、肺結核を伴わない原発性腸結核に伴う小腸穿孔と確定診断した。
- 2013-03-25
著者
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