看護場面における統合失調症患者に対するタッチの特徴
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概要
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本研究の目的は看護者から統合失調症患者(以下患者)に対して行われているタッチの実態を調査し,特徴を明らかにすることである.看護者9名に対して看護場面の参加観察と半構造的インタビューを行い,データの意味内容からタッチをカテゴリー化した.その結果,【優しく気持ちに働きかけるタッチ】【気持ちが触れ合うタッチ】【言葉をオブラートに包むタッチ】【身体状態を把握するタッチ】【身体状態を緩和するタッチ】【安全を確保するタッチ】【注意を向けるタッチ】【リズムをつけるタッチ】という8つのカテゴリーが抽出された.他の領域で行われているタッチと比較すると,【注意を向けるタッチ】は,妄想等の非現実に支配されている場合に,手という実存的身体をあてがうことにより,現実へ注意を向けるのに十分な力となっており,【リズムをつけるタッチ】は規則正しい生活習慣をつけるために患者の主体性の発動に働きかけているという点において特徴的である.
- 2006-03-31
著者
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