時間外診療の受診を決定するまでの保健行動に関連した諸要因の検討-発熱事例を想定した母親の保健行動に焦点をあてて-
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概要
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本研究は,成人の保健行動に関する諸要因を検討するために,子どもの急病時に母親として時間外診療の受診を決定するまでの不安・環境に注目し,保健行動を決定する関連諸要因を,発熱事例を想定して検討することを目的とした.保健行動を実際に測定することは不可能であることから,質問紙調査の中で時間外診療を受診する原因の主な疾患の一つである発熱の事例を提示し,1事例のような状況に置かれた場合の病気対処行動として時間外診療を受診するかどうか(以下,時間外診療受診の有無),2事例から感じる不安の程度(以下,事例による不安の程度)の二つの質問をおこなった.得られた二つの回答を,保健行動を示唆する変数と考えた.その結果,時間外診療受診の有無と有意な関係が示されたのは,「事例による不安の程度」(p=0.002)と「母親自身の健康自覚」(P=0.029)についてであった.以上の結果から,子どもの急病時にとる母親の保健行動,特に病気対処行動として時間外診療受診の有無を決定する関連要因に影響を与えているのは,母親の子どもの病状に対する不安の程度(事例による不安の程度)や日頃の母親自身の健康状態の捉え方(母親自身の健康自覚)に影響されている可能性が高いことが見出された.
- 2013-02-01
著者
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