7q-AML/MDSの責任遺伝子候補Samd9Lのマウスモデルを用いた解析
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概要
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被曝者が発症する晩発性疾患のひとつに白血病がある.その発症プロセスとして,染色体転座に伴うキメラ遺伝子の発現,遺伝子点突然変異,染色体欠失によるがん抑制遺伝子の欠損などが知られている.特に7番染色体長腕の欠失は放射線誘発白血病の半数以上に見出され,これまで責任遺伝子の同定の努力がなされてきた. 我々の研究グループは,マイクロアレイCGH法を用いた解析により,若年性骨髄単球性白血病<(JMML)の症例で染色体共通微小欠失領域を同定した1).この領域には3つの新規遺伝子,Samd9,Samd9LとLOC253012(=Miki)が存在しており,成人のAML/MDS症例で高頻度に欠失していたことから,これらの遺伝子を7q欠失の責任遺伝子候補として解析を進めてきた. Samd9とSamd9Lはヒトにおいてアミノ酸レベルで約60%の相同性を有する関連たんぱく質をコードしており,共通のエクソン・イントロン構造をもつ関連遺伝子である.既知モチーフを持たないことから,両遺伝子の機能は不明であったが,近年の解析によりSamd9とSamd9Lは初期エンドソームに局在し,初期エンドソームの融合促進に関与することがわかってきた.本稿では,遺伝子改変マウスを用いたSamd9Lの機能解析について報告する.
- 2012-09-25
著者
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松井 啓隆
浜松医科大学第三内科
-
長町 安希子
広島大学原爆放射線放射線医科学研究所がん分子病態研究分野
-
尾崎 佑子
広島大学原爆放射線医科学研究所 がん分子病態研究分野
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松井 啓隆
広島大学原爆放射線医科学研究所がん分子病態研究分野
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