国際連携の取り組み (III. センター関連イベント報告 . (6) 組織的な国際連携)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
2012年3月,大学院教育イニシアティブセンター(Center for Graduate Initiative; CGEI)の教員3名がエジンバラ大学 (Edinburgh University)のアカデミックディベロップメント部門を視察した.視察の目的は, 英国の大学院教育のシステムについて理解し, 問題点を検討するためであった.英国は質保証のシステムの整備や大学院教育における文化的な変化に対応するための先進的な取り組みが進んでいることが英国を視察先に選んだ理由である.エジンバラ大学の教育システムは非常に高く評価されており,確立されたシステムをもつアカデミックディベロップメント部門を持っている.本視察のもうひとつの目的は, 先方と共通の基盤を築き大学院教育について協働することであった.視察は我々が期待した以上の成功を納めた.まず(i) 我々が求めていた情報を得ることができ,問題を理解することができた (ii) 一度の訪問でエジンバラ大学のキャリア部門,transferable skills 開発部門,および質保証部門のすべてと連携することができた.ここで出会ったスタッフ達は,我々とより踏み込んだ情報交換や,支援/協働をすることを期待している様子であった.そして最も重要なのは, アカデミックディベロップメント部門の責任者は非公式のCGEI のアドバイザーボードメンバに加わり, 我々の大学院教育の理解の進行と質保証の両方において熱意をもって協働するという点で合意したことである.我々はまた, ブルネル大学 (Brunel University)のスタッフとも協働し, 新たなファカルティディベロップメント(FD)のプログラムを開発し, もし認可されれば,このプログラムでは3 種類のセミナを開始させる.このFD プログラムは, 教えることや指導が始めてとなる教員を支援するためのものである.この協力者とともに,我々は日本と英国における研究者の動向(mobility)調査も行っている.この調査の主な目的は, 初めの学位取得後から研究者グループの責任者 (Head of Research Groups; HoRGs)になるまでの動向を調べることである.この10 年間かそれ以上の期間,学生や高等教育のスタッフの動向を向上させることの影響, および彼らの動向とその影響について理解しようという大きな流れが見られている.我々の研究の目的は, 現在使用可能な2カ国(日本と英国)のデータを用いて,研究者の動向についての傾向を確立し,文化的, 政治的, 地理的に異なる2 カ国の類似性と相違を理解することである.
著者
関連論文
- 国際連携の取り組み (III. センター関連イベント報告 . (6) 組織的な国際連携)
- FD・SDサポートプログラム (II. 活動報告 . (1) FD・SDの取組)
- 博士課程の入学及び修了の適正基準に関するウェブ調査 (II. 活動報告 . (7) 海外における博士学位修了基準調査)
- 分野横断セミナー : CGEI アドバイザーとのディスカッション (III. センター関連イベント報告 . (6) 分野横断セミナー)
- JAIST創立20周年記念シンポジウム報告 (III. センター関連イベント報告 . (1) JAIST創立20周年記念シンポジウム)
- 博士課程の認定基準 : 予備的報告 (II. 活動報告 . (7) 海外における博士学位修了基準調査)
- FD推進プログラム(1) (II. 活動報告 . (1) FD・SDの取組)
- トランスファラブル・スキルのトレーニングプログラムと活動 (III. センター関連イベント報告 . (5)トランスファラブル・スキル ミーティング)
- 日英における研究者流動性調査 (II. 活動報告 . (8)日英における研究者流動性調査)
- 博士学位修了基準調査 (II. 活動報告 . (7)海外における博士学位修了基準調査)