土壌細菌数と土壌水分ポテンシャル(土壌水分吸引力, pF, Bar)の関係(第16号)
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概要
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細菌数の季節的消長,農研と北釜土壌を用いたかん水処理試験から,細菌数と土壌水分ポテンシャルの関係を明らかにした。1. 細菌数の季節的消長と水分含量の変化に平行的な増減がみられたが,農研,青葉山には有意な,また,北釜,玉浦には有意性のない相関係数が得られた。2. かん水処理試験から,土壌表面における細菌数と水分含量は,かん水量に比例した顕著な増減を示し,これらは対応した変化を示した。3. 細菌数と水分含量が有意な比例関係を示した水分範囲は,農研土壌の0〜60%容水量(19.3% 含水比, pF2.7, 0.48Bar),北釜土壌の0〜30%容水量(6.7%含水比, pF2.5, 0.33Bar)であり,これらは毛管水と吸湿水の領域であった。ここでは水分含量が制限要因の1つと考えられる。4. 農研および北釜土壌の重力水範囲では,細菌数と水分含量の間に有意な相関係数が得られなかった。5. これらから,土壌細菌数と水分要因の関係は,土壌構造-土壌水分-細菌数の系でより良く理解出来る。
- 日本土壌微生物学会の論文
- 1974-12-15
著者
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