北海道のエゾマツ資源に関する研究(I) : エゾマツ資源の利用と資源量の推移
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概要
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エゾマツは北海道の主要な森林構成樹種である。エゾマツを交えた森林は混交複層林型を形成することが多く,林分蓄積も高く,景観的にも北海道の自然環境を特徴づけている。また木材資源としての利用価値も大きい。エゾマツの蓄積は戦前期には8千万m^3以上で針葉樹資源の過半近くを占めていた。しかし北海道の森林開発開始以来,年々百万m^2以上伐採され,パルプ材,建築用材始め多様な用途に利用されてきた。その結果最近では蓄積は5千万m^2以下となり,針葉樹資源の17%と大きく減少した。この大幅な資源減少の理由は更新作業の伴わない伐採の継続,すなわちこれまでの粗放な森林施業の結果である。北海道の自然環境に適合した森林の維持・造成,さらには将来の木材資源を確保のためには,エゾマツにたいする施業方法を再検討し,その資源の持続的な再生産を図ることが必要不可欠である。
- 森林計画学会の論文
- 1995-03-30
著者
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