タグチのRT法における同一次元でない連続量データへの適用方法
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概要
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タグチのRT法は,観測された個体の変数がすべて同一次元であるという仮定のもとで設計されている.そのため,同一次元でない連続量データに適用する場合,適切な分析ができるとは限らない.これはRT法の応用上,大きな課題となる.そこで,本論文では,RT法を同一次元でない連続量データに適用するための新たな方法を提示する.そして,未だ十分な議論がなされていない他の適用方法と合わせて,どの適用方法が有力となるのか検証する.まず,KDDCup99データの解析によって,すべての適用方法の性能を評価する.次に,良好な評価を得た適用方法の特徴を,シミュレーションによって詳細に比較・分析する.その結果,新たな適用方法は,KDDCup99データの解析で高い性能を示した.そして,他の適用方法よりも合理的に変数を評価することや,変数間の相関構造を考慮した計算方式を導入することが解析に役立つことがわかった.新たな適用方法は,有力な適用方法の一つであり,それを用いることで,RT法は高次元データを対象とした異常検知などに対する効果的な手法となりうると結論付ける.
- 2012-04-15
著者
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