項目数がn-1以上の場合のMTシステムの第1種の距離
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概要
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項目間に線形制約がある場合ないしはサンプル数nが項目数p以下の場合には多重共線性が発生し,マハラノビスの距離を求めることができない.MTシステムの多重共線性対策として宮川・永田(「品質」,Vo1.33)は2種類の距離の併用を提案した.本稿では,p≧nの場合には,正常空間の初期データに対する第1種の距離がすべて同じ値となることを示す.その結果,距離の標本分布に基づいて閾値を決めることができなくなる.本稿で考える多重共線性は,項目間に線形制約式が成り立つ場合の多重共線性と比較して本質的に困難な状況であり,情報を捨て去る必要がある.そのときの情報の捨て方の可能性を今後の課題として整理する.また,p=n-1の場合には,多重共線性は生じていないにもかかわらず,正常空間の初期データに対するマハラノビスの距離がすべて同じ値となることも示す.
- 社団法人日本品質管理学会の論文
- 2008-01-15
著者
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