栃木県の小児喘息における年齢別の治療薬・喘息症状・Quality of Lifeに関する7年間の推移

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【目的】栃木県における小児喘息の実態を7年間にわたり調査し,今後の治療に役立てることを目的とした.【方法】調査は栃木県内小児科の診療所および病院に来院した喘息患児および保護者を対象に2002,2006および2008年の同時期に実施した.患児の症状,患児・保護者のquality of life(QOL)は自己記入式アンケートにて調査し,医師は患児の背景および使用薬剤を記載した.【結果】2002,2006および2008年に各々1487,1058および1014例の回答が得られた.使用薬剤についてはinhaled corticosteroids(ICS)およびleukotriene receptor antagonists(LTRA)が有意に増加した(それぞれp<0.001).一方,テオフィリン製剤,disodium cromoglycate(DSCG)およびlong-acting beta-agonists(LABA)は有意に減少した(それぞれp<0.001).全症例における喘息症状は「喘鳴」,「咳嗽」および「喀痰」の頻度が有意に低下した(それぞれp<0.01).年齢別にみると2歳未満で「喘鳴」,2-5歳で「喘鳴」および「咳嗽」,6-15歳で「喘鳴」,「咳嗽」および「喀痰」の頻度が有意に低下した(それぞれp<0.05).患児・保護者のQOLは全症例および各年齢層で有意に向上した(それぞれp<0.05).【結論】栃木県の実態調査からLTRAおよびICSによる抗炎症治療の普及が暗点症状の頻度の低下および患児・保護者のQOLの向上に寄与している可能性が示唆された.今後も抗炎症治療の積極的な早期介入が重要である.
2012-01-30

栃木県の小児喘息における年齢別の治療薬・喘息症状・Quality of Lifeに関する7年間の推移

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