私立大学における職員と教員との関係に関する一考察 : 「教職協働」という言葉を手がかりに
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概要
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本稿では、私立大学における教員と職員の関係を考察するために、まず両者の法令上の位置づけと両者の関係についての先行理論を、次いで昨今、大学関係者の間で肯定的に多用される「教職協働」という言葉とその現状を概観した。その上で、私立大学における教員と職員の関係について、「教職協働」という言葉を手がかりに、両者の対等性を確保するための雇用管理上の形式的要件である労働条件に焦点を当て考察を行った。考察の結果、労働条件において教員・職員間の対等性を欠く取扱いがなされているとは言えず、「教職協働」を進めるための雇用管理上の形式的要件は、ほぼ整っていることを確認した。しかしながら、上記形式的要件の整備にもかかわらず、教員・職員の関係が対等であるとは言い切れず、また「教職協働」が実現されていない現実から、形式的要件以外の要因が存在することを指摘した。そして、この要因について考察することが、教員・職員の関係をより深く考察するために必要であることを指摘した。
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