私立大学職員の仕事とその変化等に関する一考察
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概要
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本稿では,これまで(概ね90 年代前半まで)と現在における私立大学職員の仕事について,その質と量を規定する要因を概観した上で,職員の仕事がどのように変化したのかに関する考察を行った。考察の結果,「これまで」と「現在」の仕事が,それぞれ,定型業務を経営等からの要請に従って行う「定型・受動型」と,非定型業務に対応し経営等へ積極的な提言が求められる「非定型・積極的参画型」に区分され得ることを具体的な仕事を挙げ,見出した。また,職員が懸命に仕事に取り組むことを促す大きな要因の例として,多様な形で多方面から受ける「叱責」と狭い職場ゆえに発生する「恥」を避けようとする風土にあることを指摘した。その上で,現在の「非定型・積極的参画型」の仕事で求められる能力を筆者なりの見解として,「叱責」や「恥」を避けようとするためだけに行っている不必要な業務を大胆にスクラップし,仕事をより重要なものへとシフトさせ得る能力であると指摘した。
著者
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