『音楽科における異年齢集団学習の試み (3)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
今年度の合同学習では, 学習内容を「表現の工夫」に焦点化し, 中学生と小学生が協働で自分たちの表現を練り上げていくことを通して, 創発的関係を構築することをねらった。 結果的には, 合同学習の中では昨年度と同様中学生が一方的に小学生に「指導する」ことが中心となった。 中学生の授業後の反省記述と授業進行役を務めた中学校・小学校教員へのインタビューの分析からは, 中学生が自分たちの役割を小学生に教えることととらえていたことは, 中学校と小学校の双方の教員の期待に対応しているものであることが明らかとなった。 この点において創発的な音楽表現の生成を期待していた大学教員との間に根本的な考え方の違いがあった。 最後に, 音楽的表現を社会的相互行為ととらえる視点から, 小学生と中学生双方が表現創造の主体となるような合同授業の可能性について検討した。
- 2011-03-31
著者
関連論文
- 音楽科における異年齢集団学習の試み (2)
- 音楽科における異年齢集団学習の試み (1)
- 音楽科教育実習における実践的力量形成のための実習生の授業観察・分析能力の育成
- 音楽科における異年齢集団学習の試み(3)
- アメリカにおける音楽療法(1) : その開拓とその変遷について
- 現職教員のための鑑賞教育(1)
- F.ショパン研究(その2) : ポロネーズについて
- F.ショパン研究(その1) : マズルカを中心として
- 総合学習と音楽教育 : 新しい「ひむか学」の構築を目指して
- 音楽科教育における「見えない音楽」を伝達する手段としての「五線譜」教育の意義と課題 : 教育的視点から
- 児童・生徒の音楽的発達に即した音楽鑑賞教育の在り方(1) : キース・スワンウイックの「音楽的発達の螺旋状過程」図に照らした中学校音楽鑑賞教育を中心として
- 生徒の音楽的発達に即した音楽教育の在り方 : キース・スワンウイックの「音楽的発達の螺旋状過程」図に照らした中学校学習指導要領(音楽)の分析を中心として
- 音楽科教育における即興表現・創作の試み(2) : 中学校における即興演奏を中心として
- 児童・生徒の音楽的発達に即した音楽教育の在り方 : キース・スワンウイックの「音楽的発達の螺旋状過程」図に照らした小学校学習指導要領(音楽)の分析を中心として
- 音楽科における小中一貫教育に関する研究(1) : 「共通事項」の取り扱いを中心として
- 『音楽科における異年齢集団学習の試み (3)
- 音楽科における異年齢集団学習の試み(2)
- 音楽科における小中一貫教育に関する研究(2) : 「共通事項」の取り扱いを中心として