愛と自由 : 『カトリック教会の道徳』と『真の宗教』を中心に
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概要
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アウグスティヌスの初期の著作の中から、『カトリック教会の道徳』と『真の宗教』の二つの著作を取り上げ、「愛と自由」の関わりの問題を考察する。 両者は共に、アウグスティヌスが司祭職に叙任される前に執筆されたものであるが、キリスト教の真実性を、前者はその道徳的側面に着目し、後者はその宗教的側面に着目しながら展開していく。 共通点としては、神を最高善乃至は最高の生命と捉えながら、神に対する人間の愛の重要性を強調しており、神への愛については、神に近づくこと、神に従属すること、そしてそのような仕方で、人間は自由になるという論を展開している。 また、神への愛は、自己への愛、隣人への愛を可能にしていくものであり、愛と自由の根底にはつながりという共同体性が見い出されるのである。
- 2011-12-20
著者
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