ケシ(Papaver somniferum L.)の生産力におよぼす気象要因の影響(第3報) : 一貫種および早生型系統の収量予測

概要

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ケシのあへんおよびモルヒネの収量を予測する目的で一貫種および早生型系統AW×I_<4-53-6>のあへんおよびモルヒネの収量におよぼす開花期の前半における各種気象要因の影響について検定した.1.一貫種の場合は開花期の前半にほぼ相当する5月第1半旬における平均最高気温,平均気温較差および降水量とあへんまたはモルヒネ収量との間に有意の相関が認められる.上記の各要因の重相関,偏相関を検定した結果,平均最高気温は他の要因の影響を除いた場合でも最も強くあへんおよびモルヒネ収量に相関することがわかった.それゆえ一貫種のあへんおよびモルヒネの収量は5月第1半旬の平均最高気温によって予測した2.早生型系統AW×I_<4-53-6>では開花期の前半にほぼ相当する4月第1半旬における平均気温較差とあへんおよびモルヒネの収量との間に有意な正の相関が認められる.それゆえ早生型系統AW×I_<4-53-6>では4月第5半旬の平均気温較差によってあへんおよびモルヒネの収量予測を試みた.3.予測収量は実収量に近似しており,収量予測は可能である.
日本生薬学会の論文
1981-03-20