産褥早期の母乳育児自己効力感が産後1ヵ月時の母乳育児状況に与える影響

概要

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産褥早期の母乳育児自己効力感が産後1ヵ月時の母乳育児状況に,どのくらい影響を与えるのか縦断研究にて明らかにすることを目的とした。出産後母子ともに健康に問題がなく,同意を得られた母親232名に,産後4〜5日用と1ヵ月用の2種類の無記名自記式質問票を配付し,留置法にて回収した。調査内容は,母乳育児自己効力感,産後4〜5日の母乳育児状況と産後1ヵ月時の母乳育児状況,産科的属性および社会的属性であった。2回の質問票に回答した母親は66名で,さらに有効回答を得られたのは60名であった。産後4〜5日の母乳育児自己効力感が高い母親は,低い母親と比べ,産後1ヵ月時に有意に完全母乳で育てていた。産後4〜5日の母乳育児状況,出産歴,学歴を調整したロジスティク回帰分析結果においても,産後4〜5日の母乳育児自己効力感が高い母親は,低い母親と比べ,産後1ヵ月時に有意に完全母乳で育てていた。産後4〜5日の母乳育児自己効力感は,産後1ヵ月時の母乳育児状況に影響を与えることが示唆された。完全母乳育児を推進するために,産褥早期の母親の母乳育児自己効力感を高めることは,重要である。