アモルファスポリアミド(6I/6T)ブレンドの誘電的性質(III)ナイロン11とビス(3メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタン/イソフタル酸ポリアミドの共重合体(TR55)およびビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン/テトラデカン二酸ポリアミド(CX7323)とのブレンド
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概要
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アモルファスポリアミドの一つであるポリアミド6I/6T[ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸から成るポリアミド6Iとヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸から成るポリアミド6Tの6I (70wt%)/6T(30wt%)共重合体ポリアミド]にナイロン11(30wt%)とビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタン(30wt%)/イソフタル酸(70wt%)ポリアミドの共重合体(TR55)およびビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン/テトラデカン二酸ポリアミド(CX7323)を加えたブレンド試料[6I/6T? TR55(x),6I/6T-CX7323(x);ブレンド割合x = 0, 50, 70, 90,100wt%]を調製し,それらの誘電的性質を測定した。すべての試料において,ガラス移転点(Tg)以下の190 K付近に炭化水素鎖の局所運動に帰属されるγ緩和,290 K付近にアミド基の束縛運動に帰属されるβ緩和が観測された。一方,Tg以上の温度域ではブレンド成分ポリアミドに起因する2つのα緩和が観測され,それらの緩和温度,緩和強度の検討からブレンド試料は相溶せず,相分離していることを確認した。また,試料の融解・流動が起きる直前の高温度域でポリアミドの水素結合切断に起因すると考えられるα i緩和が観察されたが,50wt%ブレンド試料におけるα i緩和温度はブレンド成分ポリアミドと異なる温度域に現れた。ブレンド割合により球状あるいは層状のような異なる相分離構造が形成されることから,α i緩和温度が相分離構造に影響を受けるものと思われる。
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