空間スケーラブル符号化のためのエラー隠蔽方法の改良(画像映像処理・システム,一般)

概要

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エラーを含む符号化データを再生する場合、ブロックノイズの発生、再生の遅延、フレーム飛びといった主観画質を大きく低下させる現象を避けるために、エラー隠蔽技術の利用が不可欠である。本稿では、H.264/AVC拡張規格SVCに準拠した空間スケーラブル符号化データに対する従来のエラー隠蔽方法を改良した新しい方法を提案する。従来の代表的なSVCのエラー隠蔽方法として、基本階層の復号信号を拡大する方法、基本階層の動き情報を拡大して動き補償を行う方法、の2つが提案されている。前者は高周波成分が再現されない点、後者はエラーが連続すると正しい動きからのずれが累積する点が課題となっている。この2つの方法をエラーが生じたフレームの枚数に応じて切り替える方法も提案されている。この方法は前記の2つの方法を相補的に扱うものであるが、適用する方法をエラーが生じたフレームの枚数に応じて切り替えるのみであるため、動きのずれの修正や高周波成分の再現といった効果は持たず、改善の余地がある。そこで本橋では、前記の2つの方法を異なる観点から相補的に用いる方法を考案し、動きのずれの修正と拡張階層の高周波成分を最大限保持できるエラー隠蔽方法を提案する。シミュレーションにより、従来方法と比較して、最大1.08dBの性能向上を得た。
2011-07-18

空間スケーラブル符号化のためのエラー隠蔽方法の改良(画像映像処理・システム,一般)

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