阿部七五三吉の手工教育論における教科課程の研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
小論では昭和戦前期の小学校手工科における教科課程を考察するために,昭和2(1927)年に文部省から出された小学校手工科教授要目の編纂委員の一人であった阿部七五三吉の教科課程案に注目し,その案を構成する教材とその配列方法について分析した。その結果,従来の小学校手工科の教科課程案の多くが芸術や工学などの単一の学問体系に依拠する,学問の基礎を教育する,実質陶冶の色彩が強いものが多かったことに比較して,阿部の案は単一の学問体系にとらわれることのない,形式陶冶を重視する教育的な内容を持つことが分かった。
- 2011-03-20
著者
関連論文
- 阿部七五三吉の手工教育論 : 明治40年頃から大正10年頃までの著作・論文に見られる教授方法に関する主張から
- 阿部七五三吉の手工教育論に於ける創作概念の推移 : 石野隆との論争などから
- 阿部七五三吉の手工教育論における教科課程の研究
- 阿部七五三吉による手工教育の実践的展開 : 岡山秀吉の尋常小学校教科課程案との比較を中心として