心理学受講生を対象とした簡易瞑想法の適用 -予防的心理教育としての効果の検討-
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概要
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本研究は,大学における心理学受講生に対して簡易瞑想法による受動的注意集中訓練を継続的に実施することによって,心身の気づきを促進することおよびこころの健康増進の効果を検討することを目的に行われた.簡易瞑想法は,5クラスからなる213人の受講生を対象として,授業開始前の5分間,14セッションにわたって継続的に実施された.対象者には,簡易瞑想法実施の効果などを含む質問紙法調査および各セッションにおけるフィードバック票への記入を求めた.この結果,「落ち込みやすい」,「不機嫌になりやすい」,「イライラしやすい」,「迷いやすい」,「落ち着きに欠く」などの7項目において顕著な効果が得られた.さらに,フィードバック票においては,受講生自身の直面している心身の状態などに関する自己開示が認められた.以上の結果から,大学における授業を活用した簡易瞑想法のアプローチは,予防心理教育の一つの方法として有効であることが示唆された.
- 2008-03-01
著者
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