看護職者に対する倫理教育と倫理的判断や行動に関わる能力評価における課題 : 倫理教育の現状と道徳的感性に関連する定量的調査研究を踏まえて
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概要
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本研究は、臨床看護師の倫理教育に関する実情と道徳的感性と関連要因について明らかにし、看護師の倫理的な行動力の向上に向けての倫理教育の方途を提示することを目的とした。1,746名の臨床看護師を対象とした質問紙調査を行い、欠損値のある者を除く722名のデータを分析した結果、67.6%の看護師は看護基礎教育機関で倫理を学んだ経験があり、卒後の倫理研修の受講に関しては、39.8%の看護師が受講の経験があった。これらの倫理教育機会の有無に関わらず、倫理に関する知識の程度に関しては、91.1%の看護師が「全く知識がない」「あまり知識がない」と回答していた。更に、道徳的感性と看護師や病院の特性等との関連を調べた結果、有意差のみられた項目は殆どなく、既存の倫理教育が道徳的感性に影響を与えていないことが明らかとなった。これらの結果を踏まえ、看護職者に対する倫理的判断や行動に関わる能力評価における課題を考察した。
- 2010-09-23
著者
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