病棟看護師が経験する倫理的問題の特徴と経験や対処の実態及びそれらに関連する要因
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
病棟看護師が経験する倫理的問題の特徴と経験や対処の実態及びそれらに関連する要因を検討することを目的に、日本の病棟看護師1,746名に自記式質問紙調査を2007年10〜11月に実施し、1,144名から回答(回収率:65.5%)を得た。その結果、病棟看護師は、倫理をめぐる問題を1ヶ月に1〜3回経験することが多く、経験した倫理的問題を解決した割合は平均40%と低かった。経験した問題の頻度の上位には、「身体抑制や薬剤による沈静をするか、しないか」、「患者に十分な看護ケアを提供できていない看護師の充足状況」、「看護師と医師(他の専門家)の関係における対立」があったが、多くの問題は未解決であった。性別、施設規模、所属病棟、倫理的問題を検討する機会などが倫理的問題の経験の頻度や解決の割合の関連要因として示され、道徳的感性と倫理的問題の経験の頻度にも相関が認められた。以上より、倫理的問題の解決能力の向上に向けた倫理教育や組織的な体制を整備する必要性への示唆を得た。
- 2009-09-22
著者
関連論文
- 病棟看護師が経験する倫理的問題の特徴と経験や対処の実態及びそれらに関連する要因
- 病棟看護師が看護実践の中で経験する倫理的問題と対応の実態及び関連要因の検討
- O-215 経膣分娩後の排尿に関するフィジカルアセスメントの有用性と項目の検討(Group42 排尿障害,一般口演,第51回日本母性衛生学会総会)
- 身体侵襲を伴う静脈血採血技術CAI教材の開発と評価
- 病棟看護師が看護実践の中で経験する倫理的問題と対応の実態
- 看護師の倫理に関する知識と倫理教育機会の有無についての実態調査
- 臓器移植の倫理性 : 臓器を提供する意思の尊重という視点からの考察
- 看護職者に対する倫理教育と倫理的判断や行動に関わる能力評価における課題 : 倫理教育の現状と道徳的感性に関連する定量的調査研究を踏まえて
- 80歳以上高齢者の清潔間欠導尿法による排尿管理の長期成績とその継続に必要な看護支援の検討
- 新潟県下介護保険施設の感染症発生の実態と感染対策の現状
- 認知症高齢者の自己決定に関する文献の動向
- 臓器移植の倫理性 : 臓器を提供する意思の尊重という視点からの考察