精神看護学実習のためのICFの視点を取り入れた看護過程自己評価表の開発
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概要
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本研究の目的は,精神看護学実習の学習目標とICF(国際生活機能分類)の視点を反映した看護過程自己評価表(以下,評価表)を開発し,その信頼性・妥当性を検討することである.開発には(1)評価表原案の作成,(2)一次調査による原案の回答可能性,信頼性・妥当性の検討と修正,(3)二次調査による修正の評価の段階を踏んだ.分析対象者は,一次調査はA大学精神看護学実習の受講生78名,二次調査は翌年度受講生72名である.Chronbach a信頼性係数による信頼性の評価,無回答・欄外記入の要因を探り内容的妥当性の評価を行った.修正の評価には,無回答・欄外記入数の比較と分散分析による評価平均点の比較をした.36項目からなる評価表原案を作成し,形成的自己評価の方法を採用した.一次調査により,評価表原案の回答可能性,信頼性・妥当性が確認されたが,評価項目文に修正の必要性が示唆された,これに基づき37項目からなる評価表を作成し,二次調査から項目文がより適切になったことが確認された.開発した評価表は,一定の信頼性・妥当性が確認された.
- 2010-06-30
著者
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諏訪 さゆり
千葉大学 大学院看護学研究科
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遠藤 淑美
大阪大学 大学院医学系研究科保健学専攻
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諏訪 さゆり
千葉大学大学院
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遠藤 淑美
大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
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諏訪 さゆり
千葉大学大学院看護学研究科
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心光 世津子
大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
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