環境に関する知識格差に与えるメディアの効果
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概要
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本論文では、全国の無作為に抽出された16歳以上の男女を対象にした面接調査によって得たデータにもとづいて、環境に関する知識の獲得に対するマスメディアの影響を分析した。12項目の科学的な事柄や環境問題に関する質問をし、その正答数を知識得点とし、回答者の属性やメディア接触との分析を重回帰分析で行った結果、性別(係数が男性に正)、年齢(高齢ほど負)、教育レベル(高い教育を受けているほど正)、婚姻の状況(結婚している回容者に正)、そしてメディアとの接触が有意な変数として取り上げられた。メディア接触との関連で有意になった項目は、テレビについては報道関係の特集、ドキュメンタリー番組の視聴、新聞では医療・健康欄、国内政治欄の購読、そして雑誌では科学雑誌の購読であった。しかし、テレビのスポーツ番組やドラマを好んで視聴している者の知識得点は低い傾向にあり、統計的に明らかなメディア効果の存在が本分析により明らかになった。
- 環境社会学会の論文
- 1997-09-20
著者
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