古代米品種を活用した大阪府能勢町における耕作放棄棚田の再生と保全
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概要
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約20年間耕作放棄されていた大阪府能勢町神山にある棚田再生地において無施肥でもイネの栽培が可能であるか調査した.さらに,同府堺市にある常用水田に化成肥料を施用し,両水田に古代米を含む3品種のイネ('キヌヒカリ',朝紫','赤モチ')を移植して比較栽培した.その結果,棚田再生地では,すべての品種において穂長,稈長および玄米千粒重の値が常用水田より低くなり,'朝紫'では収量も大きく減少した.しかし,'キヌヒカリ'と'赤モチ'の2品種では穂数と登熟歩合の値が棚田再生地の方が大きくなり,両水田で収量に差は生じなかった.今回の実験結果より棚田再生地は無施肥でもイネを栽培することが可能であることが示唆された.
著者
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森川 利信
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科
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築瀬 雅則
大阪府立大学農学部:(現)東洋情報システム株式会社
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原田 早妥佳
大阪みどりのトラスト協会
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瀧野 博之
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科応用生命科学専攻
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天満 和久
大阪みどりのトラスト協会
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森川 利信
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科応用生命科学専攻
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築瀬 雅則
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科応用生命科学専攻
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