マルチユーザOFDMにおけるピーク電力とチャネル容量のトレードオフを実現する副搬送波割り当て法のシングルセル環境での評価(移動通信ワークショップ)

概要

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筆者らは,チャネル容量とPAPRとのトレードオフを実現する副搬送波割り当て法を提案している.送信機電力増幅器の消費電力を一定条件にすると,PAPRの低減効果は,電源から供給される電力を高効率に送信電力に変換することができ,平均送信電力を高めることができる.逆に,PAPRが大きいと,送信電力の低下につながる.セル環境における基地局において,送信電力の低下は,セルカバレッジの縮小が生じ,収容ユーザ数が減少する.その結果,ユーザダイバーシチ利得の低下をもたらす.さらに,セル近傍の受信電力が低下し,チャネル容量が低下する.その結果,セル環境において,PAPRを低減したことによって,ユーザダイバーシチ利得の拡大と受信電力の拡大を実現するため,チャネル容量が拡大することが期待される.本稿では,電源の消費電力一定条件下において,チャネル容量とPAPRとのトレードオフを実現する副搬送波割り当て法を適用し,PAPR低減を考慮した副搬送波割り当てを適用した際に,チャネル容量低下とセルカバレッジを考慮した収容ユーザ数の両方を検討したときに,最適な割り当て法が存在することを指摘する.
2011-02-23